資本主義社会を俯瞰する番組を見た。久しぶりに役に立つと感じた。いろんな学者が世界経済について独自視点で語り、共感する点も多かった。
旅やグルメや、意味のないスタジオでのトーク番組はメディアの使命か?と疑問がわくが、人々に示唆を与える、考えるきっかけをくれる発信は歓迎だ。経済や歴史や政治、哲学などもっとそういった教養コンテンツが増えてほしい。
経済と政治の関係について・・もともとは自立した社会の機能としてあるべき
存在が、今は経済に政治が関与、介入するのが当たり前の世の中になってきている。国はこうあるべし=経済の成長がとりわけ、重大テーマになるのはそのせいでもあると思う。
経済は発展し続けなければならない。と、世界の主要の国のリーダーたちはそれを目指し、われこそは世界の最強国家だと言いたくて、そのために技術革新を続ける。
産業革命があったこそ、経済が活性化したのは言うまでもないが、もう十分に市場が飽和になり、地球もほころびかけている今になっても、経済を無理やり成長させようと努力し続けていること自体に、違和感を抱く。
同じパイしかないのに、俺が俺が・・・。
「お先にどうぞ」と言える余裕はないのだろうか。
この競争力が人間の理性を腐敗させつつあるように思う。
こんな言葉ももう古いけれども、共生する道こそが今最も大切なのに・・。
経済成長の低下といわれるが、人類の歴史をもっと長い目で見てみれば
このペースでも十分すぎるとある学者は言う。
ずっと成長しなければならないなんて、ゴールは一体なんだろう?
私の想像では、風船に空気をどんどんどんどん入れまくって、最後ははじけておしまい・・・という感じだ。
新年早々、セールや福袋やと、お祭り好きな日本人にとって、これは立派な新年のイベントになってきているが、これも資本主義に乗せられたゲーム。
残った商品をどううまく売りさばき、次のシーズンの新商品を売り始めるか。
一体、こんな流れがいつまでも続くのか?
デパートに流れるように出入りする群衆を見ながら、こんな時代はいつまで? と思って立ち尽くしていた。
と、そういいながらも、自分もセールは利用するのだけれど・・・。
もともと安くて売れるなら、セールなどしなくていいのに・・と思いながら安くなった商品を眺めている。
消費しなければ経済は回らない。
消費させるためのしかけ。
その仕掛けにはまって、ぐるぐる働き、お金を使う。
いったい、せっせと働き、せっせと消費、せっせと製造、、、のこのサイクルは何だろう。疑問の中に立ち尽くしてしまう新年。