電話で涙初め?

年末に、妹がこっそり教えてくれた実家でのできごと。
寒さのせいで痛む足のせいか、老化する自分へのくやしさのせいか、寂しさなのかわからないが、妹と話していて父が涙ぐんだという。
その報告メールがずっと気になり、なんとか元気づけなければと思いながらも、屈折した家族であり、なかなか素直になれない一面もあり・・。
元旦は帰れないので、でも早く解決したい・・。そして、父の携帯に電話。何十回鳴らしても出ない。ああ、こうやってだんだん電話にも出なくなるのかな~。
あきらめて、しばらくおいておく。
 すると、父からかかってきた。父は面倒くさがりだから、折り返しはないかもと思っていたため、ほっとする。
「明けましておめでとうございます」
ちょっとだけ余所行きの挨拶で、昨日と違った緊張感がはしる。
この調子だったら、少し冷静に話せるかな・・。
「去年はデイサービスもはじまって、元気に行ってくれて良かったと思ってるよ。友だちできて、楽しい毎日が過ごせたらいいしね。夫婦なかよく楽しくやってほしいと思っているよ・・・。お父さんの車の免許を返納してもらったり、電気ストーブ危ないからと処分したり申し訳ないと思っているけど、全部その方が安全だから・・でも、本当にいつも悪いなと思っているよ・・・・お父さんのおかげで私たちは大きくなったし、お父さんとお母さんのおかげでピアノも習わせてもらって・・。この前は子供の頃に通った名古屋のヤマハに行って、そんなときのをことを思い出していたよ・・。」
と、そんなことを話していたら、いろんな思いがこみ上げてきて泣けてきた。
「お父さん、聞いてる?ほんとうにありがたいと思っているし、心配している
から、寂しいとか思わず、元気にデイサービスもいってがんばってね。またいろいろ話そうね。お父さん、大好きだからね」
と、涙声で話し続けた。父も電話の向こうで泣いていた。
「わかった、ありがとうね。ありがとうね。」

父はこうした会話を待っていたのかもしれない。
父も泣き、娘も泣き・・。

いつか別れていくのだから、素直に感謝して一年を過ごしましょう!


こんな言葉は、正月だから改まって言えるのかもしれない。
 YKUといいながら、すぐ泣くのは、賢くないかもしれないが、
涙初めも悪くない。

いつまで親とこんな会話ができるのかわからないが、喜怒哀楽で、泣き笑いで過ごす1年も良いだろう。




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