少女からのクリスマスギフト

お子様向けのイベントは、大人向けのイベントよりも、何倍も何十倍も緊張する。子どもは正直で、我慢してくれないし、わかろうとしてくれないし、すぐ
表情に出る。泣き出すかもしれない、帰りだすかもしれない。
と、この仕事は本当にありがたい修行。
いかにお子様に飽きないで、できればノリノリで最後までおつきあいいただくか、欲を言えば、また来てもらうか、覚えてもらえるか・・。
ま、お子様が無理でも親御さんにご理解いただきたい・・・。
そんないろんな思いを胸に、今月もお子様向けライブ。
今回はクリスマスをテーマに、演奏、クイズ、ゲームなども盛り込む。
毎回オリジナルネタを心がける。

今回は私と同じ12月生まれのお子様が集まってくれているせいで、こちらが勝手に親近感をもっているからかも知れないが、本当にいいお客さんが多く、最後までこちらも予定どおりのパフォーマンスに集中できた。
やれやれ、終わった・・。
お帰りのときは、ひとりひとりにできる限り声をかけるようにする。
ある少女が、私のところに駆け寄ってきてくれた。

「あの、うた、上手」
と恥ずかしそうに言ってくれた。
「ほんとう?うれしいなあ。ありがとう」
その子と握手して、
「また、来てね」
とお別れする。
このひとことで、これまでのいろんな苦労や悩み、迷いがふっとんだ。
聴いてくれているのだ。
大人に、感想を言いに来てくれるとは、よっぽどのことではないかと
勝手に喜び直す。
この一言があれば、なんでもできる。まだまだできる。
どんなにしんどくても、理解者が応援者がいてくれると
力が湧き、自信ももてるのだ。

お子様に感動を与える仕事。これは大いにやりがいがある。

ありがとう!12月生まれの少女に感謝を込めて
最高のクリスマスプレゼントをもらった!



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