ここは、いったいどこの国?

コンビニで「いらっしゃいませ」とレジ打ちをするのは、バングラデュかインド系の方たち。
デパ地下のお好み焼き屋さんで「お好み焼き、安いよ!」と呼び込みをするのも、
「マヨネーズかけますか?」ときいてくれるのも、インド系のお顔の若者たち。
道を歩いていると、どの町にいっても、観光客ではない外国人に会うのも、今や日常茶飯事。
これは東京、京都、名古屋の話ではなく、地方の小さな町で、あたりまえの風景になりつつある。
普段着で歩いていたり、自転車になれた風に乗っている外国人たちをよく見かける。
電車の中で、タイ語らしき言葉で電話をし続ける若者をみつける。
人目も意識せず、大きな声でずっと楽しそうに話し続けているフィリピーナたち・・・。
「おーい、ここは日本なんだよ。」と思わず言いたくなる。

長崎の大好きな港には、毎日海外からの旅客船がやってくる。
とくに多いのは中国人観光客。みんな番号札を首からつるして、
乗船時間まで大浦天主堂に行くのか、
買い物するのかわからないが、とにかく束になった中国人をみかけ、
銀座とはまた一味違う光景に何度も出会う。
そして、最近のニュースによると、この観光客のなかから、逃亡者もいるそうで、
年間に何十名かの中国人が、不法入国し、国内のどこかで働き始めているのだ・・・そうだ・・。

日本はすっかり変わってしまった。
移民についての考え方は、決して否定的ではない。
それは良いが、いろんなことが十分に準備されずに、気が付けば
日本が日本らしくなくなってくことに、不安と恐怖を感じる。
日本を好きで、日本にいたくて、日本でがんばりたい人・・・もちろん歓迎すべきだ。
観光であれ、労働であれ、歓迎すべきだと思う。
が、インバウンドにせよ、何にせよ、目先の数字を追い求め、多くの外国人が来ることに
お金を使ってくれることに、一方、安く働いてくれることに価値をおくために、
何か本質的なことが失われているような気がしてならない。

そして、一番大切なのは、住んでいる人の幸せだ。

最近、国ってなんだろう?とつくづく思う。
そして、
静かな国にいきたいと思う。

維新150年という。
この時期に、改めて、国とは何かを考えたい。考えるとちょっと苦しいが。

ブータンって、どんなんだろう?
国民の笑顔が絶えない国・・・の方向に、日本は進んでいるだろうか?
果たして・・・。

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