20年ぶりの「フレーフレーいまお」

2枚の写真。ちょっと古い左のものは、20年前の9月10日。京都駅の1番線ホームで撮影された。
13年つとめた会社をこの日で退職。祝宴をしていただいたあと、有志がよっぱらったまま、京都駅まで送ってくれた。
これは、そのときの記念写真だ。
このあと、「フレーフレー いまお」
とみんなで送り出してくれて、そのまま東京行きの夜行列車に乗って、
花束を抱えて、ひとり泣いたあの日・・。

その日から20年が経過した。
この懐かしい1枚のプリントを、20年ぶりに上司が見せてくれた宴。
感謝の会のつもりが、お祝いの会となった・・。
独立後もずっと応援し続けてくださっている京都のみなさんが集まってくださった。
そのときの写真が、右のもの。
皆さんに感謝の品としてお渡しした観覧車ロゴ入りの、ニット帽を全員でかぶって写った。
なんだかあたたかい1枚だ。
当時の社長、上司、後輩、ブレーン・・・。皆さんのあたたかい応援に
包まれた、京都の夜。

新旧の写真に両方載っているのは、当時の上司であり、師匠。
20年前、やめていく社員をこんな風にあたたかく送り出し、
そして20年経った今回も、あたたかくお祝いしてくださる・・。
90歳にもなろうとしている元上司たちが、祝宴を開いてくださるとは・・。

ずっと心のなかで泣いていた。
なんと、ありがたいことかと。

私が印刷会社で働いたのは、コミュニケーションを学ぶため、その大切さに気づくため、
そしてグーテンベルク以来の誇り高き印刷の存在意義を学ぶため。

絶対、これは恩返ししないと。

ありがたい20年を懐かしむ祝宴は、
「フレーフレーいまお!」
で会はお開きに。

「マーサ」と呼ばれる前は、「いまお」だったな~。
しかも、関西弁・・・。

いずれも懐かしく、ありがたく・・。
涙が今もあふれてくる。

カテゴリー: Essay (Word) パーマリンク