子どものころから大のファンであった、某アパレルメーカーの
コマーシャルでも、一世を風靡したフランスが生んだ大スター
アランドロン。
今も時々、若き日の映画をDVDやネットなどで視聴しながら
その魅力とともに、古き良き時代のパリを楽しむのが
中途半端な海外旅行よりも良いと思ってきた・・。
そして、そのアランドロンは、ずっと昔の映画の中で
生き続け、ずっと美青年のままであった・・・・。
が、そろそろ引退されるとの報に接し、
あ、現役でがんばっておられたんだと、とてもうれしく
思い、遂に・・・そうか・・・との思い。
今回80歳になったアランのラストインタビューと言われる
番組を見た。
彼の映画と同様、これから何度も何度も見続けようと思っているが。
20代のあの美しさ、青年期を経て、そして壮年・老年・・・。
80歳を超えたアランは、もちろんもうかなり老化しているけれども、
スター街道を進むだけでなく、さまざまな苦労をされてきた
その歴史を感じる、趣き深い表情になっていた。
そして、変わらないのはオーラだ。
何を見た、きいた、どこへ行った、何をした、そして誰と出会った・・。
顔は人生の歴史を物語るものだとつくづく思った。
顔は変わる、顔は変えられる。
自分の顔は?
そんなことを彼の変わらぬダンディなインタビューを聞きながら
考えていた。
最後の映画の上映はまだだ。
しっかり今のアランの表情を大スクリーンで拝見し、長年のご苦労に心から敬意を表し、
心にしっかり刻んでおきたいと思う。
皺はよく生きた証し。刻まれた深き表情は、その人の歴史そのものだ。