2~3年ぶりに再会した高校の同級生。音大を出た彼女は、岐阜に帰らず東京で会社経営をし、また教育活動にも文化交流にも熱心だ。
17歳の時、二人で青春切符で高山まで旅したことが今でも、懐かしい。
会わなかった時間に起きたことをいろいろ報告し合う。お互い別の道を歩んで30年以上経っても女子高生のようにわいがやな感じで話す。
「これからの生き方を模索しているんだわ」、というと「まあ子(高校生時代の呼び名)は、旅人で生きて欲しいわ。私たちが行かないところへ行っていろんな人の暮らしを教えてよ。そこに音楽もあるというのがいいよね。」と、昔、毎週日曜の朝、テレビでやっていた兼高かおるさんの番組のような事だという。「そうね。やっぱりジプシーだよね。でも動き回るにはいろんなパワーがいるから、それも常に備えないとね」と答え、そうか~と自分の将来に想像を膨らませてみる。
たまに会う時しか話さない、とそんな関係ではあるがそれでいい。お互い会うときは夢多き乙女になれる。私の関心テーマにも共感してくれるのは、一緒にクラシック音楽を学びながらも違う道に行ったという共通点もあるせいだろう。彼女が豊島園で営むドイツカフェで瀬戸内のレモネードに癒されつつ、自分の夢をまた膨らませる。旅人として生きるか。せめて心の中はいつでもそうありたいと思ってはいるが・・。
「旅人でいてほしい」、というリクエストに
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