人が優しくなれるとき。

普段、やさしさが表に出ない人もいる。
思っていても言葉や態度、行動に出ない人もいれば、
そんな気持ちになれない時もある。

でも、少しだけ意識して、
人が人にやさしくなれると、みんながもっと幸せに
明るく、元気になるのだと思う。
普段の暮らしでは忙しかったり、つい自分中心になってしまい
人のことまで構っている余裕もない・・・のかもしれない。

でも、目の前に本当に困っている人がいたら、
手をさしのべたい。
どんな小さなことでも、そんな気持ちでいたい。

人にやさしくする。他人様にはそんな姿勢でいるが、
身内になればなるほど、もしかしたら やさしさが
足りない、そんなこともあるのかもしれない。

最近、ある夫婦の話を聞いた。
奥様のお母さまが最近亡くなった。
長年の施設暮らしではあったが、最後の肉親が亡くなり
心身ともに疲労困憊、死後のさまざまな用事に追われているときに
その奥様がある朝、突然倒れた。
旦那さんは、普段から優しいタイプの人ではないが、
このときばかりは違った。
献身的に一生懸命動いてくれた。すぐ救急車を呼び、病院に駆けつけ
看病・・・・そして奥さまは無事復帰された。
奥様いわく、
「そんなに優しくされたことがなかったぐらい、今回はありがたいと
思ったわ。」

そう、いざというときにやさしさが出る人もいる。

人間には情があり、そのなかにやさしさの感情があるのだと
思う。
やさしさは人間らしさ。愛の表現だ。

できれば、いざというときだけでなく、日ごろからそんなことを
意識できる人間でいたい、ありたいと思う。
もちろん、いざ!というときにも・・・。
すぐ、腹を立てたりしてしまいそうなときにも、ちょっと一呼吸おいて・・。
無配慮な言葉が、やさしさを消してしまわないように・・気を付けて・・。

やさしさは最も必要な人間らしさだ。
もう少し意識して、今日も丸く過ごしたい。

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